ばらつきが多くて何が適正なのかよくわからない外壁塗装工事。
失敗しないためにもどのように価格設定がなされているのかを解説していきます。
相模ライフ株式会社 一級塗装技能士:藤原
外壁塗装の価格・費用にばらつきがあるのはなぜ?
価格の違いが生まれる原因は主に3つあると考えています。

品質
塗装工事の内容
その次に使用材料や、工事内容の違いです。
まず工事内容についてですが、ただ塗装だけを行う工事なのか、建物全体の補修を行う工事かどうかでも金額は変わってきてしまいます。
もちろん塗料を塗るだけならばお安く提供することは可能です。しかしお家のメンテナンスというものは塗るだけにはとどまりません。
別の記事でも述べているように板金の補修やクラックの補修、雨樋の勾配の取り直し・取り換えなど様々な作業が関わりを持ってきます。
お客様の予算や、求めていることを無視してドンドンと工事を追加していくのは論外ですが、然るべき工事をせずに安さを全面的に打ち出していくこともまた問題だと考えます。
企業の利益も勿論考えていかなければならない事とは思いますが、お客様の利益を最優先にした提案してくれる業者に出会いたいものですよね。
その次に使用材料の違いです。
外壁の塗料に限らず全てのものにグレードというものは存在します。
外壁塗装に関してはアクリル樹脂から始まり無機塗料など様々な価格帯の塗料がありますので、そこでも価格差は生まれてしまいます。
基本的に高い塗料になればなるほど対候性や耐用年数は伸びていきますが、ここで重要なことは『コストパフォーマンス』も比例して伸びていくわけではないということです。
このようにシリコン塗料とフッ素塗料を比較してみるとわかりますが、耐用年数は3-4年程度の増加ですが価格は二倍以上のものになっています。
ウレタンからシリコンへの進化は、価格と耐用年数ともに魅力的な進化を遂げましたが、それ以降の進化はコストパフォーマンスとしては下がったと言っても良いように思えます。
何度も塗装工事をやることが面倒だというお客様には無機塗料の提案を致しますが、私がシリコン塗料をオススメするのにはこういった理由があります。
運営方法
最後に運営方法の違いがあります。
リフォーム業者には大まかに『施工会社』と『営業会社』があります。
施工会社
その名の通り施工をする会社です。代表自身が職人であったり、職人を抱えているような会社にあたります。
余計なマージンが発生せず、自社の運営費だけを利益としてお客様から頂戴する企業なので当然施工費は安くなります。
営業を得意としている会社ではないため、事務員がいなかったりなどの理由からお客様への対応がすこし物足りないと感じることもある知れませんが、業者選びを間違えなければ最も優れたコストパフォーマンスを誇ります。
営業会社
その次に営業会社です。驚くかもしれませんが自社での施工スキルを持たないリフォーム会社も中には存在します。
営業を得意としている会社であるため、お客様への対応は職人会社よりも手厚いものになるかと思いますが、比較的金額が高くなります。
それは営業会社の利益とその下請けの施工会社の利益を確保する必要があるためです。
大手のハウスメーカーなども基本的に下請けの職人が施工を担当するので、この運営方法が間違いだとは言えませんが、お客様にとってのメリットはその価格に見合ったものなのかは考えてみる必要がありそうです。
外壁塗装の相場についてはこちらの記事で解説をしています。→【外壁塗装の相場】今のお家と昔のお家では金額が違うって本当?
まとめ
いかがでしたでしょうか?塗装工事の単価とは様々な要因が関係してばらつきが生まれてしまっています。
一般的に10年に一度の塗装工事。安いから良い、高いから良いとは限りません。
納得のいく工事をするためにも最低三社からの相見積もりを取ることをオススメします。